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合奏について

箏の波の商品KOTOLEをご覧いただくとわかりますが、お箏の練習曲の多くは、二重奏になっており、特に前回ご紹介した「花筏」は初心者の方でも合奏が楽しめる曲になっています。

もちろん箏曲には独奏曲も、尺八等他の楽器との合奏曲もありますが、お稽古の場では基本的に、先生と二重奏を奏でながら練習します。

他の、例えばピアノやバイオリンの練習曲は、基本的には独奏曲ですよね。お稽古では先生が見本を弾いてくれたり、一緒に弾いてくれたりすることもありますが、先生と二重奏(または連弾)することはないと思います。

なぜ、そのようなお稽古スタイルなのか、たぶんそれは、お箏の歴史と日本の音楽の歴史が関係しています。

が、歴史を語ると長くなりますので、ここでは割愛させていただき、お箏の特性についてお話しします。

お箏は基本的には13弦です。ピアノが88鍵あるのに比べると1面(お箏は「1面」「2面」と数えます)の箏で出せる「音数」「音域」がかなり限られます。

現代の作曲家が、一般の人々にも馴染みやすい、西洋音楽的な和音を使った曲を作曲しようとすると、1面ではどうしても不自由な制約があるのです。

そのため、合唱曲のように「アルト」「ソプラノ」「テノール」「バス」といった音域を分けた複数の箏を使う、もしくは、ピアノ曲のように「右手」(主旋律)「左手」(伴奏)といった役割を分けた複数の箏を使うなど、最初から合奏を念頭にした曲作りをされています。

プロの演奏家の中には、20弦、25弦といった楽器を使用し、一人で表現する方もいらっしゃいますが、これらの楽器が広く普及するにはまだ時間がかかりそうです。

合奏することで1つの曲として完成する練習曲は、習い始めたばかりの頃から他の人の音を聴く訓練になると同時に、なにより、弾いていて楽しいですよね。

お箏のお稽古、始めてみませんか?

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